■初めて小論文・志望理由書に取り組む方を対象とした無料講座です。
小論文の書き方・考え方を実際の出題例に即して、基本から解説しています。
推薦・総合型選抜では必須の志望理由書についても解説しています。
目次
序論:入試小論文の傾向と対策
第1回:文章表現の基本
第2回:設問の要求を吟味し、課題文を要約しよう
第3回:構想メモを作成し答案を完成させよう
第4回:志望理由書の考え方・書き方〈今ココ〉
*この第四回は、志望理由書対策講座のテキストを要約したものです。詳しく知りたい方は講座を受講されるか、自習用教材のページからお申込・ご購入ください。
1.志望理由書とはなにか―高い評価を得るために
そもそも、「志望理由書」によって大学側は、基本的に次の3点を見たいのです。すなわち、①「なぜこの学部学科の分野を学びたいの?」②「どうしてウチの大学を選んだの?」③「入学してから何するの?」という、3つです。ですから受験生としては、この3つの問いに適切に答えることが必要なのです。
①「なぜこの学部学科の分野を学びたいの?」
→自分の志望と貴学で学習・研究する分野とがマッチしている。
②「どうしてウチの大学を選んだの?」
→貴学にしかない優れた点があり、他の大学ではだめである。
③「入学してから何するの?」
→貴学の教育・研究システムに沿って最大限努力する。
それでは、これら3つの問いに適切に答えるにはどうすれば良いのでしょうか。一つずつ見ていくことにしましょう。
2.自分側の条件を整理する―なぜ・何のために大学に行くのか
それでは志望理由書を書くための、具体的な作業を始めましょう。まず初めに取りかかるのは、「なぜその学部や学科を目指すのか?」の答えを見つけることです。志望先を目指すきっかけとなる出来事を思い浮かべることは簡単かもしれませんが、それだけでは良い志望理由書を作成することはできません。それらの出来事から、志望に至るまでを、きちんと一貫したストーリーとして説明する必要があるのです。このようにまとまりのある文章を書くためには、ある程度訓練を行う必要があるということになります。繰り返しイメージを膨らませ、文章にまとめてみましょう。
3.志望先の特徴を整理する―なぜその大学なのか
ここまでの作業で、自分側の条件、「なぜその分野を選ぶのか?」は明らかになり、志望理由書に書くストーリーもまとまったはずです。しかし志望動機としては、それだけではまだ半分です。というのは、全国に多数ある大学の中から、なぜ志望先を選んだか、その理由を述べなくてはならないからです。そのためにはまず、志望先の大学をよく知りましょう。それには大学のWEBサイトをすみずみまで見たり、資料を取り寄せたりして、じっくりそれを読んでみるのがセオリーです。そうして得た情報を元に、なぜその志望先でなければならないのか、その理由を、志望校の具体的な特徴とともに示すことができるよう、考えをまとめましょう。
4.未来を展望する―入学してから何をするのか
さて、次に行う作業は、「入学してから何をするのか」を考えることです。なお、「大学で何を学ぶのか」だけではなく、「卒業した後、何をするのか」まで大学側が書くことを要求している場合もあります。皆さんは、具体的に「何かになる」ために、この分野・この大学を選んだのでしたね? であるなら、その「何か」=「卒業してから何をするのか」を、具体的な像として、読み手である大学の先生方に示さねばなりませんし、その具体的な「何か」になるためには、それに対応した具体的な「大学で学ぶべきこと」があるはずでしょう。このようにして、大学での学びとそこから見えてくる将来の展望についても、理由書で述べることになります。
5.ここまでに準備した材料をまとめて志望理由書を完成させる
以上の作業で、志望理由書に書くべき3つのパーツがそろいました。しかしこれを文章として提示する際には、3つをただ置き並べればよいというものではありません。言い換えると、3つのパーツが結びつけられ、1本のストーリーとして「流れ」が出来ていなくてはならないのです。
このようにしてパーツを論理的に組み合わせ、一つのまとまった文章として理由書が完成することになります。一貫したストーリーとなるよう文章を練り直し、時には各パーツの内容を修正するなどして、読み手が納得できる理由書を作成してください。
より実践的な入試小論文対策には、「入門小論文講座」(有料)のご利用をお勧めします。
志望理由書の書き方については、「志望理由書対策講座」(有料)をご利用ください。
また、入門小論文と志望理由書をセットにした「推薦・総合(AO)型選抜入試対策講座」(有料)も開設しています。
無料小論文・志望理由書講座:第3回へ