3) 役職・等級への理解・自覚
課題
あなたの所属する部署(所課・チームなど)において、生産性を改善しながら目標を達成するためにはどのように取り組んでいくべきか、あなた自身の役割も含めて具体的に述べなさい。 なお、現在所属長ではない方も、所属長の立場から記述すること。
文例案―住宅建設
私が所長を務めるXX営業所は、年間売上X 億 X0 0 0 万円、営業利益X0 0 0万円の達成が目標である。この達成は住宅市場の好況もあり、可能である。しかし、これと並行して、生産性を向上し、年間総残業時間をX00時間内に抑制する事には、業務スタイルの再検討といった抜本的対策が必要である。
そもそも売上増と残業削減は、両立の難しい課題である。特に、私たちXX部門では、顧客の多様な要望に対応する必要がある。そのためには、顧客目線で顧客に近い距離で仕事が必須である。具体的には頻繁な顧客訪問・商談が求められる。売上増には、顧客対応の時間は削減できない。
しかし、情報整理・資料作成など接客以外では、時間短縮の余地がある。なかでも、私が注目したのは、社内業務と顧客との対面との接点となる、見積の管理である。これまでは、顧客と交渉過程で担当者が随時見積を作成していた。そのため、その都度必要な資料を集め、提示条件を決めていた。
これでは、他の顧客にも流用可能な資料や提示条件を毎回新規に作成するなど、無駄が生じていた。さらに、類似案件に異なる条件を提示するなど、業務の一貫性にも問題があった。そこで、毎週定期的に見積の件数とその内容を部署全体で確認することにした。見積提出は成約への重要なステップなので、従来から週当たりの件数を確認していたが、その内容まで踏み込み、しかも営業所全体で取り組むこととした。
その成果として、事務員がデータを一括して管理することになり、見積作成が一件当たり従来の7割程度の時間で可能になった。また会議で全業務の進行を確認する時、案件に優先順位をつけ、効率的な業務進行を心がけた。確かに会議時間は伸びたが、部署全体として前年に比べ年ベースで○時間の残業が削減できた。
この見積の件数確認は、売上像・利益増にも有効である。業務に優先順位をつけることで重要な案件の成約率が高くなった。特に、当営業所は所長の他に営業社員が1名いるが、彼の担当案件では私より成約率が低かった。しかし、彼の見積を私が細かく確認することで、彼も顧客対応のポイントを理解し、より的確な行動がとれるようになった。私抜きでも、彼が顧客から熱く信頼されている。
これは人材育成上も重要である。私人身、所長として部下の能力開発に留意してきた。それは、同行営業などで私自身の行動様式を見せるというものであった。今回、見積という営業知識・スキルを凝集させたものを共に作ることで、私の業務への知識や熱意を明確に伝えられる手応えを得た。
さらに、特に顕著だったのは、営業職・事務職の両名が、自分の担当業務が全社的にどのような意義を持つか、意識しだしたことである。そこから各自の業務に意欲的に取り組むようになった。
今後も見積の管理以外でも業務の効率化、目標数値の達成、部下の能力と意欲の向上を追究する。(1192字)
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