6) 働き方改革・コロナ対応
課題
人事システムを活用した働き方改革と人事システム化要員の育成※参考資料となる新聞記事や統計資料などが当日配布される。またその内容から自らの部門の現状と解決すべき課題を導き、解決について自らの職務を関連付けて論じる。
文例案―ソフトウェア企業人事部
私の所属する○○部門にとって、最大の関心事は配付資料の日本経済新聞が報じる、人手不足への対応である。これは単なる人員数の問題ではなく、高い能力の人材が必要となる。そのため、資料6にある人材育成も重要である。このような社会状況のもと、当社固有の問題として業績の伸び悩みがある。人事部も業績向上への貢献が望まれるが、この状況下では高額の投資はできない。
これまで私の所属部門は、テレワーク制度導入やIT技術の進歩など社内外の情勢に対応して、その都度システムの更新をしてきた。現在直面する課題は、引き続き全社的な要望に沿ったシステムの提供と、人事部内の定型業務効率化による働き方改革、および人事システム要員の育成である。
この課題を解決する第1の施策は、自部署内の業務改善である。その中心は、定型的業務のさらなる自動化である。近年の人口知能(AI)、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)の進歩はめざましく、これを積極的に導入する。そして、人員削減を可能にするとともに、業務の属人化をなくし、人材の有効活用と業務品質の維持にも貢献する。私は新たな自動化システムの構築に向けて、技術情報と導入例を研究中である。
第2の施策は、全社的な働き方改革に対応したシステムの構築と改善である。当社では本人が勤務場所と時間を自由に選べるテレワーク制度を導入しているか、これが隠れ残業を可能にしている。このため、十分な業務実態把握ができず完了時期を正確に見通せないといった問題が生じている。さらには、社員の働きすぎによる体調不良などの原因になっている。
これを解決するには、新たなシステムの導入によって、業務を見える化し、より正確な業務把握を可能にすることである。ここでの障害は、テレワーク勤務者の行動が分析できないことである。本人以外には、行動の結果としてのアウトプットしかみることができない。
そこで、私は時間あたりの作業効率の標準値を求めることで、アウトプットからテレワーク勤務者の勤務実態を把握する方法を模索している。これを実現するには、自部署以外からの情報提供が不可欠であり、私がその窓口となって、他部所との連絡や調整に当たる。
第3の施策は、人材育成である。定型的業務の自動化が進んでも、あるいはそれだからこそ、社員個人には高い能力が要求される。それには、IT技術などの知識だけでは不十分である。社内のさまざまな業務を理解し、それぞれに必要なことを見る観察力・分析力、他部署との調整に必要な交渉力などがある。
私は、業務を通じて後輩や部下がこのような能力を持つよう指導していく。その際、業務を任せ失敗を恐れずに挑戦させることを重視したい。これは資料6にもあるが、何より私自身の経験に基づく。業務を任せることで、自ら考えて提案できる人材が育つのである。(1181字)
◎ここに示した考え方で、文章例を希望される方は模範文例作成で承ります。
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