昇進・昇格試験の解答例9

4) 業界動向の理解

課題

 X業界の変化、それに伴う自部門を取り巻く環境を踏まえ、自部門の中長期戦略を達成するための課題を分析せよ。その上で、その解決手段とアプローチについてあなた自身が(昇格後)担う自部門戦略に影響を与える役割について具体的に述べよ。

文例案―製造業海外拠点勤務

 X業界は、絶えざる技術革新によって、必要とされる製品の仕様変更がますます頻繁になっている。これと並行して、特定分野に特化する起業が群雄割拠する分業化が進んでいる。そして、優位に立つ企業や生産国が激しく入れ替わっている。
 こうした業界内部の要因以外にも、政治的要因によって業界上位であるA社の供給体制に不安が持たれるなど、国際情勢の変化の影響も予想される。米中貿易摩擦の激化や保護貿易主義の台頭など、変動要因となる事案は数多い。
 私は、世界の中でも不安定要因の多いB地区に所属する、コーポレートマネージャーでである。当部門の中長期戦略は、変化に対応して継続的成長と収益性向上を実現することである。そのためには、社会的責任意識とガバナンスの強化、適切な業務フローの確立、事業ポートフォリオ経営の推進、従業員の能力向上と意識改革、リスク管理の強化、ナショナルスタッフの育成・働き甲斐ある会社作りが挙げられる。
 これらを通じて、いかなる変化にも迅速かつ的確に対応し、競合他社に打ち勝つ体制を確立する。これをB地区だけではなく、当拠点が統括するC地方5拠点で達成しなければならない。その中で私の担う主な役割は、迅速な状況把握と対応を可能にする業務の標準化と、現地スタッフに対する人材育成である。
 業務の標準化では、管轄地域各地の現地法人の営業や財務経理マネージャーと連携しながら、進めていく。現在は報告書の書式から、さまざまの事案評価基準、発生案件に対する初動段階での対処マニュアルなどが不十分である。地域の現状や現地スタッフの意向を踏まえ、C地方5拠点の業務フローや制度を統一していく。
 このことで、子会社を含め当該地域の業務が見える化するとともに、状況に応じた迅速な対応が可能になる。同時に当社の対応が常に安定しぶれがなくなることで、顧客をはじめとするステークホルダーの信頼を獲得でる。こうして競合他社に対する優位も得られる。
  しかし、ナショナルスタッフは日本ほど細かく会社を管理する経験はなく、そもそも管理の必要性も十分認識していない。また、企業の社会的責任への意識も低い。単なる業務の進め方だけではなく、こうした社員意識の向上、すなわち人材育成が必要ななる。  現職に着任後、ナショナルスタッフとのやりとりを通じて異文化コミュニケーションを高めてきた私が、この分野で果たす役割は大きい。唯一の日本人コーポレート担当者として日本側の意向と現地の状況を適合させるには、私が適任と自負している。実際の業務を通じ、業務スキルの向上だけではなく、業務管理や社会的責任の必要性を周知する。  さらに、彼らの考えから良いものは採用し、C地方の標準となる業務スタイルを考えていく。これを通じて、従業員に働きがいのある会社するととに、彼らがイノベーションの提案をしやすい環境を作る。(1182字)

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