課題
私と仕事
文例案―中途採用試験:一般職
私にとって仕事とは、自らの能力を最大限発揮して、私を育ててくれた社会に貢献することである。日本に生まれ、生命の危険を感ずることなく、高い教育を受けたことは、幸福であった。そしてこのような豊かな社会を築いた先人たち、特に経済を支えた企業家の皆さんに私は感謝している。
しかし、日本企業の多くが存続の危機に瀕している。その原因は、必要なノウハウの不足や後継者難など、経営者の責任とはいえないものが多い。こうした危機を乗り越え、社会的に必要な企業を存続させるために有効なのが、M&A事業である。
M&Aの成功には、正確な経営分析が不可欠であるが、それだけでは不十分である。経営者・労働者を始めとするステークホルダーの精神的な受容や支持も大切である。特にM&Aを必要とする日本の中小企業は、労使ともに仕事への誇りと責任感が強く、また社員全員の一体感が強い。こうした精神的・心理的側面を無視しては、M&Aの成功は覚束ない。
御社では、M&A誓約式を重視し、そこに専任のセレモニストを配置している。これは当事者たち、とりわけ事業を育んできた前経営者の心に寄り添うものであり、御社がM
&A業界で一位を維持し続けている大きな理由である。私は、キャビンアテンダントの仕事を通じて培ってきた能力を活かして、御社のセレモニストとして活躍したい。そして、この仕事を通じて、社会に貢献していきたい。
私は、二つの航空会社で通算8年間、客室乗務員をしてきた。この仕事では、観光やビジネスなど異なる目的で利用する年齢も国籍も多様なお客様に対して、一人ひとりのニーズを的確かつ速やかに把握し、最善のサービスを提供することが必要である。これに加えて、急病人の発生、天候の急変、機体の不具合などの突発的な事態に対しても、冷静に対処しお客様の安心と信頼を得なければならない。
また、乗務員個々人の対応だけでは不十分であり、乗務員全体がチームとして最大限の能力を発揮するようにしなければならない。そのためには個々人がチームワークを意識するとともに、上に立つ者のリーダーシップが求められる。
私は、以上の点を常に意識して仕事に取り組んできた。そのため、個人として接客を評価され、多くのお客様から感謝状をいただいた。また、チームワークの面では、1社目ではチーフパーサーとして客室乗務員全体を指揮監督し、機長との連絡も担当した。2社目では客室責任者の資格を取得し、指導力を認められ150人の新人教育にも携わった。
この能力を、御社でセレモニストの仕事に活かしたい。お客様のニーズをつかむ能力によって企業を譲り渡す人、譲り受ける人の気持ちを汲むようにする。また、チームを率いてきた経験を生かし、営業部員を含むスタッフ一同の協力を得るようにする。そして当事者が満足できるM&A成約式を実現し、企業の再生を進める仕事をしたい。(1165字)
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