Ⅲ 答案作成の手順

昇進昇格試験論文やビジネス文章を作成する際の参考になるコラムです。

⑤設問の要求に対応した構想メモ

 実際に答案を書き始める前に、「答案の設計図=構想メモ」を箇条書きで作成し、答案に盛り込む概念の関係を整理すると、この問題が解決に向かうはずです。

 ここで論文のテーマを確認してみましょう。もちろん、重要概念を把握することが必要です。ただし、それにも増して重要概念の相互関係を把握することが肝要です。

 これはあくまで例ですが、提出された答案や添付書類を参考に、構想メモを作成してみました。議論を組み立てる参考になれば、幸いです。

【構想メモ例】

≪論文のテーマ≫
 1.会社における、あなたの所属部署の役割、本年度の方針について述べよ。また、あなたの業務を簡潔に説明し、問題点を記述せよ。
 2.提起した問題に対し、どのように取り組んでいくか、○○○○○(会社目標)に照らして、どのように取り組んでいくか。
 3.それらを取り組む上で、今後どのような障害が起こることが考えられ、それらにどう対処していくか。そのために後輩にはどのようなことを担ってもらうか。

≪構成案≫
(1)解答者の所属部署の役割:顧客が抱く不満や疑問を解決し、顧客満足度を高める。
(2)本年度の方針:海外のグループ会社で国内と同様のメンテナンスを行えるようにするための人材育成
(3)海外代理店のエンジニアを日本に招き、解答者が中心となってトレーニング
(4)トレーニングの効果は出ているものの、トレーニングの効率や質に改善の余地
(5)解答者自身の語学力を向上させて、トレーニングの質を高める。海外代理店のエンジニアのトレーニングを担当するCS部員を増やし、トレーニングの効率を高める。
(6)2020年に日本と海外の売上比率を半々にする程度まで海外の売上を伸ばすには、海外での当社の認知度を高める必要がある。海外でも、日本と同様の優れたカスタマーサポートを提供することが、当社の海外での認知度を高めることに貢献する。
(7)語学力が向上するだけでは、優れたトレーナーになれない。部員一人一人がCS業務の優れた方法を熟知している必要がある。
(8および9)CS業務の優れた方法を解答者がOJTを通じて、CS部員(後輩)に示す。CS部員(後輩)は、優れたCS業務を理解し実践できるようになることで、優れたトレーナーや次のリーダーとなる素養を磨く。

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