西田は救急救命講習に行ってきました

救急救命講習の風景1 救急救命講習の風景2
人が倒れてる! 「大丈夫ですか!!」まずは肩を叩いて意識を確認。 かたわらの人に救急車を依頼しつつ、循環のサインを確認。
救急救命講習の風景3 救急救命講習の風景4
肺停止より心停止のほうがダメージが深い。ゆえにまずは心臓マッサージ。 次いで人工呼吸。救急車が到着するまで、これを繰り返し続けます。けっこう体力がいります。

WIEのスタッフの中では、一番最後になってしまいましたが、救命技能の講習を受け、めでたく合格できました。添削指導や教材作成など、普段はデスクワークばかりしていますので、いろいろな年齢・職業の人と一緒に何かするというのも、私には新鮮な体験でした。

講習は15分前から受付開始とのことでしたが、それより大分早く着きましたのに、既に手続きは始まっていました。テキストを受け取り、着席して待っていると、続々と受講者がやってきます。定刻5分前には、全員が揃いました。受講者の総数は30人強でした。年齢は20代から60代ぐらいまでで、思っていたより幅広い年齢層にわたっていました。しかもどの世代もほぼ同じぐらいの人数です。また、男女比は2:1と男性の方が多数派でした。お話を聞いてみますと、お勤め先が救命知識の必要性を認め、勤務時間内に受講している方が多いようです。この問題に対して、社会的な関心が高まっていると実感しました。

最初は、講義を聴きます。?十年も前になりますが、私は学生時代、山をやっていましたので、先輩から救急法のレクチャーを受けたことがあります。当然のことですが、その当時とはずいぶん内容が変わっていました。昔は人工呼吸重視でしたが、現在では心臓蘇生を重視しています。また仮に、すぐに心臓が蘇生しなくても、この方法で血流を確保し、脳やその他の臓器に障害を残さないことを優先しています。人工呼吸も、口から行う方法になっているのは知っていましたが、息の入れ方など、昔とはずいぶん違います。救急法が日進月歩で進んでいることに改めて驚きました。

さて、講義の後は、早速実習です。いくつかの班に分かれるのですが、私が実習のトップバッターになってしまいました。相手は人形なのですが、それでもヒトの形をしているものにさわるのは、緊張します。しかも、単に実技だけではなく、周囲の安全確認、人を呼んで協力してもらう……などの注意事項がたくさんあります。頭の中で手順を繰り返し確認したはずなのに、いざとなると流れるようにとは行きません。しかも、心臓蘇生法(CPR)には結構力がいるのです。当日は肌寒い日でしたが、うっすらと汗が出てきます。

次の人と交代して、今度は見学です。私にはこれも大変勉強になりました。個々の動作や確認事項がどうして必要なのか、救命活動が行われているのを見ていると、よく分かります。ただ動作の手順を覚えようとしても覚えられませんが、それぞれの意味が分かってくると、頭に入ります。しかも、テキストを読む、あるいは説明を聞くだけではなく、実際の動作を見、さらに自分で失敗しながらでもやってみることが大切です。おかげで、2回目では、1回目に比べ大分落ち着いて対処できましたし、ミスも少なくなりました。

ここで休憩が入り、次はAED(自動体外式除細動器)の使い方です。最近これは、鉄道の駅など公共の場でも見かけるようになりましたね。これが大変な優れもので、スィッチさえ入れれば、音声で使用方法を指示してくれます。なかには、ケースのふたを開けるだけでスィッチの入る機種もあります。とはいうものの、初めて使うとなると、やはりまごつきます。説明を聞いて、指導の方が見ていてくれても、こんな状態ですから、実際に倒れている人を見て興奮した状態では、とてもスピーディな対応はできないでしょう。これまた事前に訓練しておくことの重要性を知りました。

その他、服を脱がせた状態で使うこと、子どもの場合は対処方法が違うなどの注意を受けましたが、実際にその場に居合わせた場合、落ち着いて状況を把握できるか、自信が持てませんでした。ただ、この訓練の際には、心臓蘇生と並行して2人でやる方法も練習しましたが、初心者どうしでも仲間がいるといくらか落ち着き、ミスが少なくなります。仲間がいることの精神的な影響は極めて大きいと思いました。

続いて、異物をのどに詰まらせた人に対してそれをはき出させる方法、出血している人に対する止血法の講義を受けました。これに関しては、実技の訓練はありません。個人的に印象が強かったのは、止血法に関してです。昔山の先輩から習った方法は、素人がやるとかえって危険だとされています。現在は、単純だが安全で確実性の高い方法を推奨しています。

最後に、簡単な試験を受け、めでたく全員合格しました。ただ、ここで認定された「救命技能」の有効期限は3年です。でも、救急法はどんどん進歩していますので、このぐらいの期間で再度講習を受けるのは、当然だと思います。

私の個人的な感想を述べれば、とても楽しい時間を過ごせました。新しいことを学び、ましてそれが人命救助に繋がるのですから、皆さんも参加されると、同じ印象を持たれると思います。また、年齢も職業も様々な人たちが、皆さん真剣に取り組んでいるのを見ていますと、日本社会も捨てたものではない、と勇気がわいてきます。

さて、小論文にもこの訓練と似たようなことが言えますね。まず、テキストを読んだり、講演を聴くだけでは、不十分なことです。「畳水練」という言葉がありますが、見聞きするだけではなく、実際にやってみることが重要です。ゆえに小論文の勉強をするときには、やはり書いてみることが不可欠です。

次に、指導者の重要性です。これでよかれと思っても、勘違いやど忘れは起こりえます。ましてや、緊張状態にあるときには、ミスはつきものです。ここで、指導的な立場の人から、問題点を指摘してもらうと、その次からミスは大幅に減ります。これも、添削を受けるのと同じですね。


2008年6月3日、上野消防署にて。


・救急救命資格取得者

高田 正継
高田の場合
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