なぜ、こんなことに?

ほどけてしまった網

なぜ、こんな世の中になってしまったのでしょうか。それには、2つの理由があると考えています。

一つは、日本社会の問題です。戦争で一面の焼け野原になり、そこから何とか立ち直ろうとするために作られた世の中のからくりが、60年以上の時を経て、ぼろぼろになりつつあるのです。
そもそもこのからくりには目的があり、それはとりもなおさず、焼け跡からの復興でした。
しかし復興がかなった後、目的は達したのに、からくりだけはそのままでいたため、あらゆる組織のあらゆる管理する立場にいる人々が、自分の立場を見失ってしまったのです。

その結果彼(女)らは、もてあました地位や職権を悪用して、私利私欲に走りがちになりました。
もちろん、多くの人はまじめにつとめを果たしていたのですが、うまい汁を吸う人を横目に見、それがとんでもなくうらやましいことのように思えたとき、それでも自制し続けろというのは、ごく普通の人にとって、きわめて難しいことに違いありません。

ちょうど、網の結び目が次々に切れていくように、あらゆる組織の要にある人々が、こうした迷走におちいれば、組織はバラバラにならざるを得ません。組織(これには社会全体も含まれます)がバラバラになれば、それに属する全ての人もまた、迷走するしかなくなります。
その結果、当たり前のことが、当たり前には行われなくなったのです。


誰一人、逃れられない

問題が、日本社会だけにとどまっていれば、まだよかったかもしれません。しかしそれだけではすみませんでした。

グローバル化とITの普及に伴い、日本や日本人の責任ではないことで、被害を受けるようになったのです。
たとえばアメリカのサブプライムローン問題は、我々日本人のせいではありませんが、そのツケだけは確実に、引き受けさせられています。

さらに、今日人類が直面している危機は、環境問題にせよ資源の枯渇問題にせよ、これまで人類が遭遇したことのないたぐいの問題であって、しかも地域的なかたよりがありません。世界のどこへ行っても温暖化は進んでいますし、どの地域でも食料・燃料は高騰しています。すなわち、誰一人、この問題から逃れられないのです。

その結果、全地球規模で、残り少ない資源の奪い合いが始まったわけです。ですから目に見えるもの(たとえばお金や食料)見えないもの(地位や職)、いずれについても、少しでも他者から奪ってやろう、そうしなければ生き残ってはいけない、そうした意識を、あるいは無意識にみなが持ったはてに、激しい競争の時代へと突入したのです。

今みなさんが抱えている困難、競争することのつらさは、実はこうした問題と、無関係ではありません。


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