自動化・リモートワークへ向けた組織改革

課題

自動化・リモートワークへ向けた組織改革

あなたが拠点長・ライン長になった場合、目標達成に向けて、どんな組織作りを目指しますか。また、その為にあなたが考える人材育成方針について、具体的に教えてください。


文例案

 私が拠点長となったら、顧客別や地域別の分業から、機能別分業への転換を進める。これによって、生産性向上という目標達成に貢献するだけでなく、人材育成も効率的に進める。

 現在の〇〇○部では、顧客・エリアごとに担当者を固定している。このため特に法人顧客の場合、相手側の事情を担当者が詳しく知っており、きめ細かい対応ができる。しかし、いわゆる業務の属人化が起こりやすい。実際、担当者が外出中に顧客から問い合わせがあると、対応に時間がかかる。

 今後、〇〇関連業務の増加が目標とされている。この場合リモートワークの拡充を図っても、現地での確認・打ち合わせはどうしても増加する。現在のままでは、担当社員が外出・出張中には、契約書の作成、顧客からの問い合わせなどがストップしてしまう。これはでは業務の停滞を招くだけではなく、顧客の信頼を失いかねない。これを防ぐためには、外勤と内勤、顧客対応と資料整理など、機能別の分業とすべきである。

 機能別分業によって、担当者あたりの業務種別が少なくなれば、習熟が容易になる。これは、作業効率の向上だけではなく、新人教育の効率化を可能にする。短期間で戦力として評価されることは、新人の意欲向上にもつながる。

 さらに、機能別に業務を分割することで、自動化やAIで代替可能な業務が明らかになる。少子化による労働力不足が長期する中、省人化の意義は大きい。また在宅で可能な業務が見いだされるだろう。コロナ禍で広まったリモートワークは、今後ニューノーマルとして普及が予想される。機能別分業によって在宅を基本とする業務を確定することは、この点でも有用である。

 一方、機能別分業にはいくつかの短所がある。まず、個別の業務に関するスペシャリストの育成は進むが、全体を見通すジェネラリストが育たない。次に業務が単純化することで、達成感がなく士気が低下する。さらに、業務が細分化されればリモートワーク化と相まって、社員の一体感が失われ情報共有や相互支援の障害となる。

 これを防ぐために、一定期間で担当業務の交代・拡張を行い、配属後○年程度でほぼすべての業務に精通できるようにする。また積極的にミーティングを行うことで、情報共有を図る。拠点長として私は、業務の機能別分類や、業務時交代の時期・有効なミーティングのあり方を研究し、後進の指導に当たり、〇〇分野での目標を達成する。(986字)